経膣式メッシュ固定術(TVM)とは
膀胱瘤に対しては前腟壁を切開し、メッシュを膀胱と腟の間に留置します。直腸瘤に対しては後腟壁を切開し、メッシュを直腸と膣の間に留置します。子宮脱に対しては膣の前後にメッシュを留置するか、子宮そのものを膣から摘出します。また、膀胱瘤・子宮脱・直腸瘤はしばしば同時におきますので、それぞれの病状により使用するメッシュの範囲が異なってきます。
膀胱瘤に対する前膣壁メッシュ固定術(メッシュは青色)
直腸瘤に対する後膣壁メッシュ固定術(メッシュは青色)
腹腔鏡下メッシュ固定術(LSC)とは
図のようにカメラや鉗子を入れる入口(ポート)を作成します。次に、子宮と両側の卵巣を摘出した後、腹腔内より膀胱と腟、直腸と膣の間にそれぞれメッシュを留置します。このメッシュを頭側に引っ張って、脊椎の前面に固定します。したがって、子宮と卵巣を摘出した方がメッシュをしっかりと引っ張ることが出来ますが、必ずしも子宮と卵巣をとらなければいけない訳ではありません。この手術は子宮脱や子宮摘出後の膣断端脱に対して通常行われます。
腹膣鏡手術の傷
子宮脱に対する腹腔鏡下メッシュ固定術