精巣腫瘍

泌尿器科疾患について

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精巣腫瘍

1.精巣(睾丸)腫瘍とは

精巣には主に男性ホルモンを分泌する働きと精子を作る働きがあります。精巣にできる悪性腫瘍はほとんどが精子を作る細胞から発生します。発生頻度はわが国では1年間に10万人あたり0.7から1.8人です。好発年齢は乳幼児期と青壮年期の二極分化しているところが他の悪性腫瘍と異なるところです。発生原因は不明です。一般には停留精巣という精巣が陰嚢にまで降りていない病気の既往があると精巣腫瘍になりやすいといわれていますが、詳細はまだ不明な点も多くあります。 精巣腫瘍は臨床的・病理学的見地から大きく2種類に分類されます。すなわち、(1)セミノーマ(精上皮種)と、(2)非セミノーマで、非セミノーマのなかには胎児性がん、卵黄嚢腫、絨毛がん、奇形腫があり、これらが混在していることもあります。

2.精巣腫瘍の診断

精巣腫瘍は多くは患者さん自身が痛みを伴わない精巣の腫瘤に気づくことで発見されます。診断は超音波検査、血液検査(腫瘍マーカーとして、HCG-β、AFP、LDHなど)、CTスキャンで行われますが、確定していなくても精巣腫瘍が疑われれば手術的に確認することがあります。

3.精巣腫瘍の治療法

早期の前立腺がんであれば、年齢や身体的な条件はあるものの、多くの患者さんは以下のような様々な治療法を選ぶことが可能となります。しかし、前立腺がんが進行すると骨盤のリンパ節や全身の骨に転移し、この場合には全身的な効果が期待できるホルモン療法が中心となり治療法が限られてきます。

病期Ⅰ期
腫瘍が精巣、精巣上体、精索に限局して、他に転移がみられないもの。多くの場合、追加治療を行わずに慎重に経過観察をします。
病期Ⅱ期
横隔膜以下の腹部大動脈周囲のリンパ節に転移があるもの。抗がん剤治療を3から4コース行います。1コース約3週間を要しますが、慈恵医大ではすべての期間入院していただくわけではなく、多くは1コースごと退院していただいています。セミノーマの場合には放射線治療が選択されることもあります。また、これらの治療後に手術によってリンパ節を摘除(郭清)することがあります。
病期Ⅲ期
横隔膜より上のリンパ節転移がある、もしくは肺や肝臓などの遠隔転移があるもの、または腫瘍マーカーが陰性にならないもの。十分な抗がん剤治療とリンパ節郭清などを組み合わせた集学的な治療が行われます。

4.治療成績

病期I期では、5年生存率は約100%と良好です。II期以上の進行がんでも近年治癒率は70から80%と上昇していて、「治るがん」の代表とも言われています。しかし、難治性精巣腫瘍の場合には自己末梢血幹細胞移植(PBSCT)を併用した超大量抗がん剤治療までおこなっても進行を止めることができないことがあり、残念ながらいまだに完全に制圧できているわけではありません。